憲法
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クロアチア議会は1990年12月22日にクロアチア共和国憲法を可決した。そのため「クリスマス憲法」として知られている。憲法は1997年、2000年、2001年、2010年と2013年に改正された。
クロアチア共和国憲法は、国家の歴史的基礎を確定し、自由主義的、民主的、社会的価値観に従い国民や政府機関の基本的な権利と義務を規定・保護するいくつかの種類の法規範から構成されている。条文の範囲と数の面では、欧州憲法の中では短いものの一つである。
憲法の根拠は、7世紀のクロアチアの諸公爵領から、1943年のクロアチア人民解放国家反ファシスト委員会の諸決定と1947年のクロアチア人民共和国憲法を経て、1963年–1990年のクロアチア社会主義共和国憲法までの、現代クロアチア国家の歴史的基盤と国家性・主権の継続性に関する文書の引証である。
その基本的規定により、クロアチアは単一の、民主的で社会的な国家であると定められている。クロアチア共和国の主権は不可奪、不可分、そして不可譲である。自由、平等、国民と男女の法の下の同等の権利、平和維持、社会正義、人権尊重、所有権の不可侵、自然と環境の保護、法の支配と民主的な複数政党制は、憲法秩序の最高理念である。
人権と基本的自由の保護を規定する規範に基づき、人種、肌の色、性別、言語、宗教、政治的またはその他の信念、国籍または社会背景、財産、出生、教育、社会的地位とその他の特性に関係なく、すべての人には権利と自由がある。法の下ですべての人が平等であり、少数民族に属する人々には民族性を表明する自由、母語や母国文字を使用する自由、そして文化的自律が保障されている。さらに、思想と意見の表現の自由、良心と信教の自由、宗教とその他の信念を公的に表明する自由はすべて保障され、すべての宗教団体は法の下に平等で国家から分離されている。クロアチアの国民は18歳に達すると普通選挙で平等選挙の権利がある。所有権は保障され、企業と市場の自由は経済制度の基礎である。すべての人は、働く権利とその自由、そして医療を受ける権利を有する。
立法権としてのクロアチア議会、行政権としての政府と共和国大統領、また司法権と国家検察庁の管轄範囲が国家当局の組織を規制する規範に基づき決定されている。また、憲法裁判所の地位、地方(郡)と地区(市/町村の基礎自治体)の自治体という行政区分としての国の分割、そして他国との関係も憲法に基づき規定されている。